2011-01-01から1年間の記事一覧

大阪市立図書館イメージ情報データベース

公開の仕方に疑問や不満は感じられますが、にもかかわらず、「百人一首文庫」などの画像を公開しているのはありがたいことです。例えば、相撲番付や武鑑の場合、私には、大阪市立図書館側が公開した画像からは文章がほとんど読めません。これは私のくずし字…

『重宝記資料集成』

今晩もヤフオクを眺めています。『増補咒咀調法記大全』のように、占い書好きの僕にはたまらないものもいくつかありますが、それよりも、今日は興味深い発見がありまして、ただ今興奮状態。幸い、当該文献は韓国国立中央図書館のウェブ上にも全文の画像が公…

海外で日本学をやるということ

今夜、論文を書きながら、暇つぶし(?)に拙著『異国征伐戦記の世界』が欧米のどこの大学に入っているかを調べてみました。現在、アメリカのHarvard大学Yenching研究所とYale大学、イギリスのCambridge大学とOxford大学、オランダのLeiden大学に入庫されて…

蒹葭堂と通信使問題

昨日の韓国18世紀学会での、木村蒹葭堂に関する発表。発表する私も面白く感じつつ話し、聞いてくださる先生方の反応も上々でした。私の発表に続いた発表は東アジアにおける「雅集図」に関する内容でしたが、ここでも木村蒹葭堂が登場して驚きました。木村…

An Irish Airman Foresees His Death

An Irish Airman Foresees His DeathI know that I shall meet my fate Somewhere among the clouds above; Those that I fight I do not hate, Those that I guard I do not love; My country is Kiltartan Cross, My countrymen Kiltartan's poor, No like…

大島明秀先生から頂いた本・論文

熊本県立大学の大島明秀先生より、山ほどの本や論文を頂戴しましたので、そのリストを作成してみました。◎熊本文化研究叢書7『近世天草風俗資料集』 ◎中津市歴史民俗資料館 分館 医家史料館叢書 8-10『史料と人物2』『人物と交流2』『史料と人物3』 ◎中…

「18世紀の日本における知識人グループの海外知識と出版」

このブログやツイッターでも何回か宣伝しましたが、2011年度韓国18世紀学会秋季学術大会での発表がいよいよ今週に迫ってきました。「18世紀における東・西洋の知識人の社交」というテーマの今大会で、わたくしは木村蒹葭堂・岡田玉山・『唐土名勝図…

山辺進「日本の漢文工具書籍の現状と課題」inソウル

10月28日にソウル歴史博物館で、韓国古典翻訳院の主催で「東アジアにおける漢文翻訳関連の工具書籍の現状と課題」という大会が開かれます。韓国・日本・中国・台湾・ベトナムの研究者が集まってそれぞれの国の現状を報告するこの大会で、二松学舎大学の…

今回いただいた本

この度の日本近世文学会・高麗大学大会は大変な盛況でした。遠く、ソウルまでいらっしゃった日本の先生方、お疲れ様でした。さて、今回、知り合いの先生から何冊もの本をいただきましたので、思い出として書いておきたいと思います。まず、和本から。某先生…

日経夕刊

日本経済新聞(2011.9.28)で、井上泰至・金時徳『秀吉の対外戦争:変容する語りとイメージ--前近代日朝の言説空間』が紹介されました(夕刊13面)。評者は井上章一氏です。【笠間書院】http://kasamashoin.jp/2011/09/2011928_1.html

日本近世文学会

金曜日と土曜日の二日間にわたって、韓国・高麗大学で開かれた日本近世文学会のシンポジウムと研究発表、懇親会が終了しました。日曜日の明日は文化散歩として故宮めぐり。個人的には、今回の会の件で訪韓した知り合いの先生と月曜日に約束がありますが、水…

岡田玉山

今回、木村蒹葭堂に関する論文を書いていて、自分が『絵本太閤記』の研究をやり続けることができた理由は、恐らく、岡田玉山という絵師の仕事振りに好意を持っていたからであろうことが、薄々分かった。蒹葭堂もいい人。馬田柳浪は、変な人のようだけど、上…

『水の中央に在り―木村蒹葭堂研究』

木村蒹葭堂研究研究における基本書として評価される本書。大変勉強になりました。ただ、本書の擬古的な文章には違和感を感じました。この文体は自然とこうなったでしょうか、それとも、作者の作為でしょうか。@水田紀久『水の中央に在り―木村蒹葭堂研究』ht…

「国文学研究資料館・国立史料館の紹介と調査の実際」発表(於・ソウル大学)

韓国18世紀学界で発表する「木村蒹葭堂と出版」の原稿のめどが付いたので、今度は、来週にソウル大学の記録管理学協同過程の講演で発表する「国文学研究資料館・国立史料館の紹介と調査の実際」の資料を作り始めました。両機関の沿革を読んでいたら、国立歴…

鳥津亮二先生の拙共著『秀吉の対外戦争』のご書評

『小西行長―「抹殺」されたキリシタン大名の実像』(八木書店)の著者である八代市立博物館の鳥津亮二先生が、拙共著『秀吉の対外戦争』のご書評をFacebookにお書きになったことを知り、ご許可を得てここに転載します。ご好評を賜り、改めて感謝いたします!…

木村蒹葭堂と海外知識、そして出版

10月に高麗大学で開かれる韓国18世紀学界で、「木村蒹葭堂と海外知識、そして出版」というテーマで発表することになり、蒹葭堂のことを猛勉強中です。いつも取り組んでいる『絵本太閤記』とその絵師・岡田玉山の作品を取り上げて、諸作品の挿絵を提示しな…

戦争の日本近現代史

加藤陽子『戦争の日本近現代史』 (講談社現代新書) この本の韓国語訳を読了。啓発される点の多い、いい本でした。陸軍士官学校の国際紛争論の講義で生徒らに読ませるにはやや難しいような気もしますが。なお、翻訳には多々問題がありました。とにかく、『戦…

Maurice Benyovszky

モーリツ・ベニョヴスキー(はんべんごろう)=Maurice Benyovszky(http://en.wikipedia.org/wiki/Maurice_Benyovszky#Legacy)。彼に対して、日本と欧米とでは全く別の見方を持っている様だ。これは面白い。日本では専らロシア・海防論関係で彼の名が挙げ…

9月17日に拾ったリンク先の整理:近代資料

日本史史料集(http://www.eonet.ne.jp/~chushingura/p_nihonsi/siryo/ndx_box/ns_ndx.htm)。便利なサイト。史料にみる日本の近代・国会図書館(http://www.ndl.go.jp/modern/index.html)。今晩は必要があって近代日本の史料を探しているのだが、重要な文…

2001年9月11日

9・11事件の10周年の今日です。当日の記憶を拙著『異国征伐戦記の世界』「あとがき」に綴っておきましたので、その一部を引いてくることで、あの事件に関わるすべての方々を追悼いたしたく存じます。 二〇〇一年九月一一日。 あの日の夜。ソウルのとある地下…

日本近世文学会平成23年度秋季大会

皆様の訪韓を心より歓迎いたします!知り合いの何人かの方とは飲み会も楽しみにしております^^日本近世文学会平成23年度秋季大会(平成23年9月30日(金)〜10月2日(日)、韓国・高麗大学校) http://kasamashoin.jp/2011/09/2323930102.html

帰国の前に会った先生に「私には運がついていない様です。100をやるとやっと100の結果が戻ってくるだけ」と申したら、先生は「私は、100をやって100が戻ってくると運がいいと思っています。95が戻ってきたら+−ゼロ。偶に100以上の結果が出るけど、それは運…

ごろごろ

旅の疲れで今日は風邪薬を飲んで家でごろごろ。側に横に詰まれている和本を見ながら、いつ整理し、目録化し、解題を書き、翻刻することになるのかな?と溜息。何件かの発表と授業の準備をせねばあかん。ともかく今日は佐藤進一先生の『古文書学入門』を読み…

授賞式の後に

授賞式を終え、今晩、帰国しました。沢山の人々に会い、沢山の和本・新刊を買った4日間でした。私のために集まってくださった大勢の先生・先輩・後輩を見て、「これは本当に大変だ」と感じました。自分ががんばらないと、この方々を裏切ることになるのだと思…

善財童子の旅

『華厳経』には、善財童子が53人の善知識に会うために世界を旅する話が載っています。この頃、悟りを求めて善財童子が果てしない世界を歩き回る姿を、度々思い浮かべることがあります。果たして、この旅に終わりがあるのか、あるとしたら、その終わりはどこ…

8月下旬に拾ったリンク先の整理

saveMLAK:博物館・美術館 (M) 、図書館 (L) 、文書館 (A) 、公民館 (K) (M+L+A+K=MLAK) の被災・救援情報サイトです。被災地域の各施設の被災情報を集め、必要とされている情報を発信しています。http://savemlak.jp/wiki/saveMLAK要領よくまとまってい…

韓半島における中国道教

午前中は、古文書の画像・解釈を公開しているウェブサイトをググる。今は早稲田大学図書館の古典籍総合データベースから、「台湾」のキーワードにかかる画像をチェック中。民俗版画をいちいち見ているが、前近代・近代の韓国における民画・巫画に類似するも…

越本の話

ソウルのある古書店で、初めて越本を見ました。四方が赤く、指を入れる穴が順番に開いていたんですが、一緒にいた先生が、「これは越本ですね。大変珍しいものです」と教えてくれました。恐らく、ベトナム戦争に参戦した韓国軍人が持ってきたものでしょう。…

ルーラ大統領の言葉

"The problem is that when we give money to industry, economists see it as investment, and when we give it to poor people, it's spending. That's wrong, everything should be considered investment""Peru's President-Elect Sees Brazil As His Ex…

共著『秀吉の対外戦争』の書評が『京都新聞』(2011・8・21)に載りました

共著『秀吉の対外戦争』の書評が『京都新聞』(2011・8・21)に載りました。書評が掲載されたことを教えてくださいました、関西大学の浜野潔先生(twitter.com/kiyoshi_h)に感謝いたします! 以下は書評の全文 秀吉の対外戦争豊臣秀吉の朝鮮半島出兵…