海外で日本学をやるということ

今夜、論文を書きながら、暇つぶし(?)に拙著『異国征伐戦記の世界』が欧米のどこの大学に入っているかを調べてみました。現在、アメリカのHarvard大学Yenching研究所とYale大学、イギリスのCambridge大学とOxford大学、オランダのLeiden大学に入庫されていることを確認しています。本当にありがたいことです。ただ、ただ、感謝するのみです。

海外で日本学を研究することが、欧米人以外の人々にも可能であるということを、東アジアの先学に引き続き、微力ながら証明していきたいと思っています。自国に滞在する欧米人の研究者に有意義なアジア・アフリカ学ができるなら、韓国人や台湾人、中国人にもそれはできるはずです。

ところで、面白いことに気づきましたが、拙著の表紙には「金時徳、 KIM Shiduck」と、名前の韓国語読みを表記したつもりですが、Harvard大学の検索結果には「Kim, Si-de」と、中国語読みになっています。また、Yale大学などには「Kimu, Shidoku」と、日本語読みになっています。それぞれの大学で、東アジアの人名を表記する責任者の性向が垣間見られるとともに、韓国人の司書・研究者が少ないようだな、という印象をも受けました。