自著・他著(本について)

板沢武雄『シーボルト』

読了の感想は、「怖い」の一言に尽きます。

『佐賀偉人伝』シリーズ

『佐賀偉人伝』、いいシリーズです。改めて読みながら、そのような感想を抱きました。信頼できる伝記の数々。特に、尊敬する高橋博巳先生の『草場佩川』は、実にいいですね。高橋先生の文名は日本よりも海外でより高いです。一方で、分量に限りがあるためな…

『江戸の文学史と思想史』と『海を渡る史書』

「本書の編者は金氏・濱野であるが、その仕掛け人は井上氏である。ある意味で本書は、井上氏が田中康二氏と出した『江戸の文学史と思想史』(ぺりかん社、2011年)という「文学研究側からの思想史学への果たし状」に対する、一つの回答となっている」(…

佐島顕子「『朝鮮王朝実録』収載日本人名に見る豊臣政権」

佐島顕子先生の2014年度論文「『朝鮮王朝実録』収載日本人名に見る豊臣政権」。最新の壬辰戦争研究成果が要領よくまとめられています。壬辰戦争研究に関心を持っている人たちには驚きとヒラメキが盛りだくさんな論文のはずです。

木村蒹葭堂の墨跡『蒹葭堂雅集図』

木村蒹葭堂の墨跡『蒹葭堂雅集図』。朝鮮からの通信使一行に与えられ、韓国中央博物館に現存しています。

「倭寇図巻」「抗倭図巻」をよむ : 勉誠出版

久しぶりに、こんなひと時を。本当に、本当に素晴らしい本ですね!末尾の村井章介文章のみは、つまらなかったな。=================「「倭寇図巻」の性格をめぐる研究状況は、この五、六年の間に劇的に変化し、さまざまな角度からの切り込みと分析によって格…

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My pride.

『韓半島とユーラシア東海岸の500年史』8刷

拙著『韓半島とユーラシア東海岸の500年史』が今日、8刷となりました。今秋には1万部になるかと。

『アジア遊学 198:海を渡る史書ー東アジアの「通鑑」』拙序文

今日から販売が始まった『アジア遊学 198:海を渡る史書ー東アジアの「通鑑」』に載せた拙序文です - * -「板木の森を彷徨い、交流の海に至る」(金時徳)「通鑑」という名を冠する一群の史書がある。司馬光が一〇八四年に完成した『資治通鑑』から朝鮮時代…

『海を渡る史書 - 東アジアの「通鑑」』と『近世日本の歴史叙述と対外意識』

金時徳, 濱野靖一郎編『アジア遊学 198 : 海を渡る史書 - 東アジアの「通鑑」』(勉誠出版, 2016)金時徳「フヴォストフ事件と『北海異談』―壬辰戦争の戦争史的な検討と『海国兵談』の利用を中心に」,井上泰至編『近世日本の歴史叙述と対外意識』(勉誠出版, 20…

『京郷新聞』連載「韓国の知らない日本」

『京郷新聞』に連載している「韓国の知らない日本」の、現在までに4編の拙稿を纏めてご紹介します。 1. とある地方書店の話 http://news.khan.co.kr/kh_news/khan_art_view.html?artid=201604082053005&code=970203 2. シベリアからの手紙 http://news.khan.…

佐々木孝浩『日本古典書誌学論』(笠間書院、2016)

佐々木孝浩先生の初めての単著『日本古典書誌学論』(笠間書院、2016)を賜りました。本をめくりながら、考え込んでしまいます。写真の下の2冊は、2006年下半期と2007年上半期に慶応大学斯道文庫で高橋智先生と佐々木先生のご講義を聴講した際の教材でした。…

『アジア遊学198:海を渡る史書ー東アジアの「通鑑」』

「中国宋代、司馬光により編まれた編年体の史書『資治通鑑』。それは新たな史書の典型として、朝鮮の『東国通鑑』、日本の『本朝通鑑』など、一群の「通鑑」の名を関する書籍を生み出すこととなった―。2014年に韓国で再発見された『新刊東国通鑑』の板木を起…

『三島中洲と近代 其四 戦争と漢学』

二松学舎大学の町泉寿郎先生より『三島中洲と近代 其四』をいただきました。これでシリーズ・コンプリート!しかも、今回の「戦争と漢学」は私の研究テーマとずばり化なさるので、とても参考になります。どうもありがとうございました!

拙書評『日ロ関係史: パラレル⋅ヒストリーの挑戦』

去年、東京大学出版会から刊行された『日ロ関係史: パラレル⋅ヒストリーの挑戦』への拙書評が、ソウル大学人文学研究院の『人文論叢』73-2号に掲載されました。http://ioh.snu.ac.kr/06_03_book/sub01.php

「『韓半島とユーラシア東海岸の五〇〇年史』について」

『国文研ニューズ』No.43(平成28年5月6日発行)にこういった文章を載せました。==========○『韓半島とユーラシア東海岸の五〇〇年史』について 金 時徳(ソウル大学奎章閣韓国学研究院 助教授/平成21(2009)年度修了生)この度、拙著『韓半島と…

森久男『徳王の研究』(創土社、2000)

森久男『徳王の研究』(創土社、2000)を読了。読んでいる間、とても惨めな気持ちに包まれていました。人口が少なく、強大国に包まれた集団が経験した歴史。徳王の六人の子息のうち、4人が悲惨な死を迎えました。長男の都固爾蘇隆は日本のスパイとされて、モ…

尾道大学の藤沢毅先生よりの玉稿など

尾道大学の藤沢毅先生より貴重な資料をお送りいただきました。あれもこれも非常に美味しいものばかりで、早速拙研究に活用させていただきたいと思います。「翻刻『〔和田後編〕英雄義秀伝』2・3」:これは『絵本和田軍記』と関係ありますね。「〔翻刻〕『…

横浜市立大学の松本郁代先生

横浜市立大学の松本郁代先生より玉稿およびに蝦夷地関係の図録をいただきました。どうもありがとうございました。松本先生とは3月にUCLAではじめてお会いしましたが、話してみると、研究的な関心として通じる点が少なからずありました。よき友人が得られた…

佐々木孝浩「守護大名大内氏関連和歌短冊集成(稿)」

佐々木孝浩先生より玉稿「守護大名大内氏関連和歌短冊集成(稿)」をいただきました。最初は、どうして先生が大内氏のことを?と思いましたが、論文の頭を拝読して、なるほどと思いました。「大島本源氏物語」つながりでしたね。私は私なりに大内氏のことに…

丸井貴史「『今古奇観』の初期刊本 : 宝翰楼本から同文堂本まで」

丸井貴史さんより玉稿「『今古奇観』の初期刊本 : 宝翰楼本から同文堂本まで」(上智大学国文学論集49、2015)をいただきました。氏の一連の地道な研究の一環であると見受けられます。特に、「おわりに」の箇所は示唆するところが大きかったです。果たして…

「「日本語の歴史的典籍に関する大型プロジェクト」の現況と示唆点」『韓国学論集』62号

「日本語の歴史的典籍に関する大型プロジェクト」の概要、そして、韓国の古典学会に示唆する点を整理した論文を啓明大学韓国学研究院の『韓国学論集』62号に掲載しました。「「日本語の歴史的典籍に関する大型プロジェクト」の現況と示唆点」2月の大阪大学…

先週、大阪で入手した資料

先週、大阪で入手した資料です。五百旗頭真他『日ロ関係史−パラレル・ヒストリーの挑戦』(東京大学出版会) 森永貴子『ロシアの拡大と毛皮交易−16~19世紀シベリア・北太平洋の商人世界』(彩流社) 林田芳雄『蘭領台湾史−オランダ治下38年の実情』(…

奎章閣韓国学研究院蔵『鬼谷四柱経』

『唐四柱』類文献に関する最新研究論文。朝鮮王室が所蔵していたと見られ、現在は奎章閣韓国学研究院に所蔵されている『鬼谷四柱経』に関する検討が行われました。http://www.dbpia.co.kr/Journal/ArticleList/VOIS00244854

講座「日本の壬辰戦争文献を原典で読む」

「日本の壬辰戦争文献を原典で読む」という講座を来年からスタートします。写本・刊本・活字本を同時に読んでいきます。最初に取り上げるのは『立花朝鮮記』。このような市民講座は2012年以来ですね。

2015年度韓国文化体育観光部の優秀教養図書

拙著『東アジア、海洋と大陸が拮抗する』が、2015年度文化体育観光部の優秀教養図書(正式名称:世宗図書教養部門)に選ばれました。光栄です!

『リポート笠間』の書評

笠間書院が1年に2回刊行する『リポート笠間』。今号に拙著『韓半島とユーラシア東海岸の500年史』の書評が掲載されました。まだ日本語版が出ていない内、このような形で書評が載るのは前例の少ないことだそうです。光栄です。 染谷先生、岡田さん、どうもあ…

『満漢文孟子』

相変わらず、今年も行けませんが、大屋書房より目録をいただきまして堪能致しました。『満漢文孟子』が目を引きました。

キリシタンに関する2点の小説

最近、キリシタンに関する2点の小説を頂きました。これも一つの傾向でしょうか。色々考えさせられます。

Nicolaas Witsen: Noord en Oost Tartarye (1705)

関連する論文を書くために、少なくとも4つの言語を知らないといけない。そうして、論文を書くと、韓国で全く理解されないことが自明な、世界史にその名が刻まれている偉大な文献です。Nicolaas Witsen: Noord en Oost Tartarye (1705) Николааса Витсена : С…