メモ2013.0321‐革言三就、有孚

 今年一月に高麗大学・日本研究センターを辞職することで、2月の京都・立命館大学訪問と3月のサンディエゴ・AAS学会参加ができなくなりました。元の計画によれば、今頃、バンクーバーからサンディエゴ行きの飛行機に乗っているはずですが、他のことも重なり、昨冬は、世の中は予測どおりには動かないということを痛感する期間となりました。
 もちろん、辞職したおかげで、『懲ひ録』訳解本の作業に浸ることができました。このように一冊の本に集中することは、自分の人生に当分ないだろうと思います。妻によると、日本で博士論文の最終作業をやっていた2009年の後半六ヶ月間よりも私の状態がひどかったということです。
 なお、サンディエゴでアメリカの著名な日本学者とコラボする素晴らしい機会を逃したのは誠に痛ましいですが、おかげで、来週はイギリスと日本の壬辰戦争研究者とソウルでお会いすることになりました。あれこれ、いい方向に考えることにします。
 去年の末に『易経』で占ったら「沢火革」卦が出ましたが、その6段階中の第3段階の「前に進むと凶なり。正しくても危険なり。しかし、革命を再三進言するや、真実がある(征凶、貞窅。革言三就、有孚)」といった言葉のように、初心に戻って慎重に研究に専念することにします。