九州滞在の前半戦が終了

今日を持ちまして、去る1月27日に始まった九州滞在の前半戦が終了しました。入国以来、福岡市内や箱崎宮一帯、志賀島、大宰府、久留米、柳川へと、毎日数時間、北九州の歴史的な景観をじっくり見て回りました。特に、久留米市立図書館では、留学の時からの念願だった近世軍記『通俗義経蝦夷軍談』を実見できて感無量でした。貸本屋が持っていた通俗軍談で、久留米藩主の有馬家旧蔵本だったんですね。この文献に関しては拙著『異国征伐戦記の世界』でも触れています。

そして、今日は朝からゆっくり宿所で休憩を取っています。今晩、名古屋からの知人との飲み会をはじめとして、明日から1泊2日の熊本調査、日曜日の飲み会、月曜日の博多座公演「天竺徳兵衛新噺」観覧など、忙しい後半戦を備えての、つかの間の休憩ですね。今日は福岡市内の古本屋に行ってみようかと思っています。葦書房と出島書店というところがあるそうなので、楽しみにしています。知人である茨城キリスト大学の染谷智幸先生が『紀伊斎常談』という朝鮮時代の猥談集を見つけたのも、この二箇所のうちの一つでではなかったかと。私はお金もないし、今回はリフレッシュのための旅行ですので、なるべく、研究モードには転換しないようにしていますが、和本を眺める楽しみだけは満喫したいと思います。