申叔舟、柳成龍、雨森芳洲

『新東亜』という月刊誌の記者の方から、「著者が語る自著は」という文章の執筆を依頼され、先ほど発送しました。拙文では、申叔舟(しん・すくじゅ)、柳成龍(りゅ・そんりょん)、雨森芳洲(あめのもり・ほうしゅう)の三人を、重視すべき歴史上の先例として言及しました。柳成龍と『懲ひ録』には拙著・拙稿で何回か触れたことがあり、雨森芳洲については、このごろ、彼の文集である『たはれ草』を韓国語訳する過程で、考えを整理しつつあります。

申叔舟に関する文章は書いたことがありませんが、私は、彼が編纂した『海東諸国紀』と、『懲ひ録』の冒頭に紹介されている、国王に残した「願わくは、日本との和を失うことがないようにしてください」という遺言を、韓国史における重要な成果であると考えます。世界の中間規模の国家である韓国という国に生まれ、日本という近隣外国のことを研究する私は、恐れ多くも申叔舟と柳成龍から学び、雨森芳洲から日本のことを考えようと思います。