メモ 160930 最終のスパート

論文と本というのは、研究の結果ではなく、研究する過程の一瞬を時空間的に切り取り固定させる、一種のパフォーマンスのようだと思います。

6月に『アジア遊学ー東アジアの「通鑑」』を刊行したあと、当分の間は『新刊東国通鑑』に関する新しい情報は出てこないと予想していました。

と思っていたら、なんと、板木の印刷作業中に、板木に彫られていた情報が次から次へと確認され、また、『戦争の文献学』の執筆中に、板木の流通に関する決定的な情報が確認されました。

そして、今晩、『新刊東国通鑑』の朝鮮への流入に関する、もう一つの問題的な情報を確認しました。今のところ、私の知識ではこの情報は解読できません。とりあえず、今書いている本のページに固定させておいて、刊行された後に新展開があることを期待するしかない。蝶の標本を採集して剥製を作る気持ちです。

本は今週末に完成するはずです。A4で300枚、注釈600個。2000年からの研究の成果の集大成です。ついに。

https://en.wikipedia.org/wiki/Alfred_Russel_Wallace