最近頂いた玉著・玉稿

2011年の末頃から4月末の今まで、なんとなく騒がしい毎日を過ごしていました。それで、様々な方から玉著・玉稿を賜っていたにもかかわらず、お礼を申し上げることができずにいました。今日になって、やっと一息ついたところで、諸先生から頂いた玉著・玉稿のリストを拙ブログに書くことにします。一読するのが大変遅くなり、まことに申し訳ありませんでした。

【単行本】
住吉朋彦 中世日本漢文の基礎研究 韻類編 汲古書院 2012
:住吉先生の大著。私には弱い分野である「中世」の「漢籍」に関するご研究。個人的には、「序説一 日本漢学史における五山版」「序説二 日本漢学史における辞書、類書」が特に勉強になりました。
金文京 能と京劇〜日中比較演劇論〜 国際高等研究所 2011
:日本の能と中近世の中国演劇との交流に関しては、まだ不勉強ながら興味を持ち続けています。最近、韓国の「文献と解釈」という研究会に出席しており、中国の演劇・台詞に関する研究に頻繁に接していまして、これから少しずつ研究してまいります。

【論文・報告書】
西村昌也他編 周縁の文化交渉学シリーズ7 フエ地域の歴史と文化―周辺集落と外からの視点 関西大学東アジア文化交渉学教育研究拠点 2012
:去年の初め頃にここのグローバルCOEにお伺いして、ベトナムの文書・文化を研究するチームの存在を知りました。前近代におけるベトナムの人文学に関しては、研究の必要性を強く感じております。この報告書は、フエ地位をめぐる様々な人文学的な現象を取り扱っていて、大変勉強になります。
東アジア思想文化研究会 東アジアの思想と文化4 2012・3
:所収諸論文のうち、桂島宣弘「明清王朝交代と東アジアの思想史」に特に引かれました。今のところ、私の一番の問題的な研究対象は明清交代期なんです。このあたりが見えてくると、やっとこのテーマから脱出して、関心の対象を19世紀の中後期に移行することができるかも、です。
江本裕 西山宗因と大坂文壇1・2 近世文芸研究と評論80・81 2011・6/11
江本裕『清水千句』考 大妻国文42 2011・3
日置貴之 明治期上方板役者評判記とその周辺 日本文学 2011・12
日置貴之「於岩稲荷験玉櫛」と五代目尾上菊五郎 伏見稲荷大社「朱」2011・12
一戸渉  羽倉風のゆくえ 伏見稲荷大社「朱」2011・12
田中則雄 浜田藩江戸屋敷女敵討の実録と読本 山陰研究4 2011・12
紅林健志『本朝水滸伝』注釈瑣説 近世部会誌6 2012・3

:私の研究の出発点である日本近世文学の先輩・同僚・後輩研究者の玉稿です。それぞれの方がご専門のテーマを扱っておられ、正直、私にはよく分からない内容もあります。ただただ勉強あるのみ、です。