『脇坂記』と「唐島の戦い」言説

今号の『文献と解釈』には『高麗船戦記』の翻訳・解題を掲載しますが、この作業の過程で把握した問題点を整理して、2月に慶北大学で開かれる日本語文学会で発表することにしました。そして、次号『文献と解釈』からは、3回ぐらいに分けて『脇坂記』の翻訳・解題を掲載しようかと思っています。前に翻訳した『清正高麗陣覚書』と同じような分量になりそうです。

一方、壬辰戦争の際の水軍関連文献を翻訳する序でに、近世日本の壬辰戦争文献における最大の問題である(と個人的に思っている)「唐島の戦い」言説の系図を整理することにしました。以前から、一度整理しておかなきゃと思っていたんですが、壬辰戦争420周年の今年に韓国の某所で発表を依頼されたので、この機会に水軍関連文献の全体像を描くことにしました。