川崎剛志編『修験道の室町文化』(岩田書院、2011)

共著者の源健一郎先生から、『修験道の室町文化』のご恵贈に預かりました。かねてより修験道には興味を持っていまして、一方で、室町時代といったら、自分にはイメージの薄い時代ですので、両者を結びつけると何が生まれてくるのか、楽しみです。源先生には大変申し訳ないことですが、諸論文の中で、私が最も惹かれてのは「修験における宗教テクストの輪郭−その縁起と図像をめぐる覚書−」だったんですよね。大阪でお詫びしなきゃ!

備忘のため、岩田書院のホームページから目次・執筆者を引いておきました。
http://www.iwata-shoin.co.jp/bookdata/ISBN978-4-87294-696-3.htm

・室町前期における熊野三山再興と文化興隆(川崎剛志)
・熊野速玉大社の古神宝関連資料に見る神仏習合−その仏教的意匠を手がかりに−(安永拓世)
・『熊野詣日記』の制作圏−熊野参詣の儀礼と物語草子−(恋田知子)
・本山派修験寺院と本座田楽−文安三年の住心院における田楽能興行をめぐって−(天野文雄)
・熊野参詣儀礼の図像化−フリーア美術館蔵「熊野宮曼荼羅」をめぐって−(川崎剛志)
・『平家物語』の諸本展開と寺門派修験−平家享受の場との交渉を視野に入れつつ−(源健一郎)
・十五世紀の熊野における不動堂本尊の造像−本宮護摩堂と那智滝本山上不動堂−(大河内智之)
・「槻峯寺建立修行縁起絵巻」と修験のランドスケープ(高岸輝)
・『箱根権現縁起絵巻』と後北条氏の修験文化(阿部美香)
・修験における宗教テクストの輪郭−その縁起と図像をめぐる覚書−(阿部泰郎)