メモ 2014 0929 - ロシア語

台湾、香港、ウイグル、南シナ海・・・中国の力が伸張するにつれて、周辺地域が一斉に混乱に陥っています。中国内部の人たちは肯定的な変化にともなう一時的な混乱だと見なすでしょうが、周辺地域の市民としては、中国が思うがままに既存の国際秩序を揺るがすのを傍観する訳にはいきません。

一方、やっと今日、締め切りを過ぎた原稿をすべて書き終えました。明日からは締切日を迎えていない小文章をいくつか書き、10月からは前近代の露日関係について2点ほどの論文を書きます。ここまでの10年間の研究は『異国征伐戦記の世界』と『校勘解説懲ひ録』をもちまして一区切りつきました。これから10年後には17~20世紀のロシア語・日本語・満洲語・文語中国語文献を利用した研究ができるようになることを願います。


幸い、アントン・チェーホフの『サハリン島』といった素晴らしい作品に出会い、ロシア語の本を読みたいという動機が生じました。私は読みたい本が見つかって、はじめてあの外国語を勉強する気になります。兵役中にスペイン語を勉強したのは、ボルヘスの文章を読みたかったからでした。英語と中国の実力を磨く代わりにロシア語の勉強を始めることが冒険ですが、次の10年間の研究のキーポイントはロシア語にかかっているといった直感を信じてまいりたいと思います。今夜注文した本は写真の『中級ロシア語1・2』。