文書群のばら売り

ヤフオクの「和本」キーワードは数年前から使っていましたが、「古文書」はあまり馴染めないままにいました。最近になって、やっと様々な形式の文書とその値段が目に入ってくるようになりましたが、和本のばら売り以上に、文書群のばら売りという深刻な問題があるようですね。

和本の場合は、第1冊目&刊記が載っている最後の冊とその他の冊とが分離されると、本としての全体の形が崩れますが、同じように、文書群には全体としての脈絡があるはずで、それがバラバラになってしまうと、文書群の内の一点としての各文書の意味が著しく損なわれる結果になるのではないでしょうか?

出品する側の心理としては、文書群になると全体の値段が高くなるのでバラ売りするのでしょうけど、日本の歴史や文化にとっては、本当に心痛いことだと思います。重要文化財級でなければ本や文書群の全体像を保存する価値がない、というようなことではないはずです。売る側の事情もあるでしょうが・・・