二松学舎大学・山辺進先生から頂いた書物

先日、「東アジアにおける漢文翻訳関連の工具書籍の現状と課題」というシンポジウムに参加して、二松学舎大学・山辺進先生のご発表へのコメントを申し上げましたが、その際、二松学舎大学の刊行した書物をいくつか頂きました。

『和刻本邦人所跋集成 経部』
『二松学舎大学COEプログラム所蔵 日本漢文関連文献目録稿本』
『Newsletter 双松通訊』

『和刻本邦人所跋集成 経部』はとても便利な工具書です。ただ、私の研究に関連しそうなものは「集部」に集中していると思いますので、こちらの刊行を待ち望んでいます。『二松学舎大学COEプログラム所蔵 日本漢文関連文献目録稿本』を眺めていて感じたのは、明治刊本の数の多さです。ロバート・キャンベル先生のご研究からも感じることですが、明治期こそ、日本漢文の全盛期だったんですね。いや、漢文のみでなく、前近代から続いた和文の書物の伝統も明治20年代までは温存し、新しいものの創作や旧本の再刻・活字化などが盛んだったということが、最近になって個人的に実感できるようになりました。その実感したことの一部を12月3日に青山大学で申しあげるつもりでありますが、この時期のものに関して、研究したいものが多すぎます。

後、漢文訓読と角筆に関するコメントを前もって山辺先生にお送りしたところ、参考になる資料をいくつかご紹介してくださいましたが、

小林芳規『平安時代の仏書に基づく 漢文訓読史の研究』(汲古書院)
金文京『漢文と東アジア‐訓読の文化圏』(岩波書店)

の二点に興味が引かれます。金先生の御著書は12月に購入します!
そして、遅くなりましたが、山辺先生、ご教示を賜り、どうもありがとうございました!